ステッピングモータードライバー回路

電子技術
ステッピングモータ各種

 ステッピングモータ(パルスモータ)は、電源に接続しただけでは回転しませんので、パルスを発生させて、2個~6個のコイルに順番に電流を流すステッピングモータ駆動回路が必要です。

ユニポーラ・ステッピングモータ

 ユニポーラ・ステッピングモータは、モータコイルに電流を流す向きが1つ(ユニ)のステッピングモータで、コイルの数が多くなるかわりに、電流を制御するドライバ回路が簡単に実現できます。

ユニポーラ・ステッピングモータ・ドライバの回路例

 一般的なユニポーラ・ステッピングモータには、4個のコイル(センタータップのある2個のコイル)がありますので、それらのコイルに順番に電流を流すと回転します。コイルの数は4個と書きましたが、実際にはスムーズに回転させるために、複数のコイルを直列に接続したステッピングモータが一般的です。

4相(センタータップ付き2相)ユニポーラ・ステッピングモータの内部

 各コイル(相)に電流を流したり止めたりするスイッチ素子には、トランジスタが使われるのが一般的ですが、複数のトランジスタを封入したトランジスタ・アレイが使われることもあります。

 また、専用のステッピングモータドライバICには、コイルの電流を直接オン/オフできるパワートランジスタが内蔵されたものもあります。

トランジスタ4個を使ったステッピングモータドライバ回路
トランジスタ・アレイを使ったステッピングモータドライバ回路
トランジスタアレイICを使ったステッピングモータドライバ回路
PICマイコンとトランジスタ4個を使ったステッピングモータドライバ回路
レトロなステッピングモータドライバICとトランジスタ・アレイICを使った安価なステッピングモータドライバ回路
パワートランジスタを内蔵したステッピングモータドライバICを使った回路

バイポーラ・ステッピングモータ

バイポーラステッピングモータ(左)とユニポーラステッピングモータ(右)

 バイポーラステッピングモータは、コイルに流す電流を双方向にすることにより、コイルの数を2個で済むようにしたり、センタータップを不要とすることにより、小型化が可能なため、時計や小型3Dプリンタなどで使われます。

 その代わり、電流を双方向に流す必要があるため、Hブリッジと呼ばれるトランジスタ4個を使った回路が最低2組必要になり、回路が複雑になり、しかも制御を間違えるとHブリッジがショートして壊れるため、バイポーラステッピングモータ専用ICを使うのが一般的です。

バイポーラステッピングモータドライバ実験中(右端がバイポーラステッピングモータドライバ)

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