GX WORKSプログラミング

三菱電機のプログラムコントローラーFX-1SをGX Works3(GX Works2)を使ってラダーで簡単なプログラムを作る方法について解説します。

プログラム・ロジック・コントローラーFX-1S-20MT

 三菱電機株式会社のFX-1Sとラダー開発用ソフトウェアのGX Works2(GX works3)を使ったプログラム・ロジック・コントローラーのラダー・プログラム作成の手順について解説します。

 GX Works2(GX Works3)とFX-USB-AW接続ユニットのドライバーのインストールは完了しているものとします。まだ完了していない場合は下のリンクをクリックしてください。

GX Works3のインストール

接続ケーブルFX-USB-AWのインストール

GX Works2の起動

 GX Works2のアイコンをダブル・クリックするか右クリックして管理者として実行または管理者として実行が表示されない場合は開くをクリックするとソフトウェアが起動します。

新規作成

 ウインドウ左上の「ファイル」プルダウンメニューから「新規作成」を選ぶとプログラム・ロジック・コントローラー(シーケンサー)の機種を選択するダイヤログがポップアップしますのて、使用する機種(FX-CPU,FX-1S)を選択してOKをクリックします。

新規プロジェクトの機種設定

 すると空のプロジェクトが作成されますので、このウインドウにラダーを入力します。入力される場所は青枠で囲まれた部分で、マウスでクリックすると直接場所を指定でき、キーボードの矢印キーで上下左右に動きます。

空のプロジェクト

ラダーの入力

 ウインドウ上部のラダー要素アイコンをクリックするか、キーボード上部のファンクションキーを押せばラダー要素を入力できます。

 F5キーを押すと青枠の場所に作動時にオンになるメーク接点(a接点)を入力できます。F6キーを押すと作動時にオフになるブレーク接点(b接点)を入力できます。F7キーを押すとリレーコイルやタイマーリレーコイルを入力できます。

 これらのキーを押すと、接点番号を入力するダイヤログがポップアップし、接点番号を入力してEnterキーを押すかOKをクリックします。

ラダー要素の入力

 ちなみに三菱電機のシーケンサーでは、入力はXと数字、出力はYと数字、リレーコイルは出力なのでYと数字またはタイマーリレーの場合はTと数字に半角の空白(スペース)を押してからKに続きタイマーの設定時間(基本は0.1秒単位)で入力します。タイマーの設定時間は1で0.1秒、10で1秒、100で10秒になります。小数点は入りません。

続けてラダー要素を入力
縦線を入力

 間違えた場合は、消したい縦線の右上に青枠を移動して、縦線×をクリックすれば縦線が消えます。

コイルを入力する前

 ラダー要素を入力するとポインターが右へ移動します。リレーコイルは横線を入力せずともコイルのアイコンをクリックするかF7キーを押して接点番号を入力しEnterキーを押すかOKをクリックすれば自動的にラダーの右端に配置されます。

コイルを入力したところ

 ラダーの入力が終わったら変換アイコンまたはF4キーを押すとシーケンサーに書き込める状態に変換されます。

変換後

 変換の際にエラーがあるとエラーのある行がグレーで表示され、「エラーのある行を削除しますか」と聞かれるので、必ず「いいえ」を選択してください。

 ここで「はい」を選択するとエラーのある行が全部削除され、入力した時間が無駄になります。

 エラーを修正し、正しく変換が完了すると背景が全部白くなりますので、この時点で「ファイル」「名前を付けて保存」を選び、保存先のフォルダを指定してファイル名を入力(日本語のファイル名も可能)してEnterキーを押すとラダーや設定がGX Worksのプロジェクトとして保存されます。

 書込みの前に左下の「接続先」をクリックし、Connection1をダブルクリックして設定を確認します。

接続先の確認

プロジェクトの書込み(ダウンロード)

書込み

 書込みのアイコンをクリックすると、書き込む項目のダイヤログがポップアップしますので、少なくとも「MAIN」の右をクリックしてチェックを入れ、実行をクリックするとシーケンサーに書き込まれます。

 本来ならばシーケンサーのRUN/STOPスイッチをSTOPにしないと書き込めないのですが、FX-1以降の機種では自動的に遠隔でSTOPして書き込むことができます。

 その場合、「リモートSTOPしますか?」と警告のダイヤログがポップアップしますので、OKをクリックするとリモートSTOPの後に自動的に書き込みが始まります。

書込み

 書込み中は進行状況を示すダイヤログがポップアップし、書き込みが終了したら「リモートRUNしますか?」とダイヤログがポップアップしますので、OKをクリックすると遠隔でシーケンサーを起動し、プログラムが実行されます。

 いきなり機械が作動するようなラダーを描く人は居ないと思いますが、機械の周囲に人が居ないかを確認してからRUNしてください。

リモートRUNの警告

 プログラムの書き込みに失敗する場合は、変換ユニットかケーブルが正しく装着されていないか、デバイスドライバーが正しくインストールされていないか、COMポート番号がCOM0とCOM1以外になっている可能性が高いので、Windowsの「スタートボタン」を右クリックしてデバイスマネージャーを開き、ポート(COMとLPT)をダブルクリックして展開し、黄色い警告マークが付いていないかとFX-USB-AWがCOM1になっているかどうかを確認してください。

 もし黄色い警告マークが付いていたら、デバイスドライバを更新し、COM1になっていなければ右クリックして「プロパティ」を開き、「ポートの設定」タブをクリックし、ダイヤログ左下の「詳細設定」をクリックしてCOMポート番号をCOM1に設定し、OKをクリックして修正してください。

三菱電機シーケンサー実習

プログラム・ロジック・コントローラー(PLC)の実習の様子を復習するページです。

三菱電機プログラマブル・コントローラー(PC)実験装置

ラダー・プログラミング

早押しクイズのラダー
ラダーの基本的な使い方
信号機のラダー
ラダーによるプログラミングと書き込み
歩行者用信号機の課題要件
歩行者用信号機のタイムチャートとラダー
プログラム・ロジック・コントローラーで実現した押しボタン信号機

メカトロニクス目次

メカトロニクス技術百科(センサー,コントローラー,アクチュエーター,ソフトウェア)について解説します。

 メカトロニクスは、「メカニカル」と「エレクトロニクス」を合成した和製英語で、直訳すれば、「機械の電子化」になります。メカトロニクスは「センサ」、「コントローラー」、「アクチュエータ」の3要素で構成されます。

 近年では、コントローラーにマイクロコンピューターが使われることが多く、メカトロニクスを習得するには「電子技術」や「ソフトウェア」の知識が欠かせません。

電子技術はdenshikan.com

コントローラー(制御回路)

 メカトロニクスで使われるコントローラーで一番多いのは、リレー回路の置き換え用として開発された「プログラム・ロジック・コントローラー」略してPLCです。プログラムロジックコントローラーはシーケンサーやプログラムコントロー … “コントローラー(制御回路)” の続きを読む

 メカトロニクスで使われるコントローラーで一番多いのは、リレー回路の置き換え用として開発された「プログラム・ロジック・コントローラー」略してPLCです。プログラムロジックコントローラーはシーケンサーやプログラムコントローラーとも呼ばれ、様々なメーカーが販売しています。

リレーを使ったコントローラー

 リレーを使ったコントローラーは1970年代まで良く使われましたが、近年では大きなモーターを制御するとかの場合を除いて使われていません。リレーには、つぎのような特徴があります。

  • 寿命が短い(定期的に交換しないと故障する)
  • 消費電力が大きい
  • 動作速度が遅い
  • 発熱量が大きい
  • 動作音が大きい
  • 動きが目でわかるので修理しやすい
  • 機能が単純なので設計が簡単
リレーの例

トランジスターを使ったコントローラー

 トランジスターを使ったコントローラーやコンピューターはリレーの次に良く使われていましたが、近年ではマイクロコンピューターに置き換えられ、やはりモーターなどを最終的にオンオフするくらいしか使われません。トランジスターの特徴は次の通りです。

  • 価格が安い
  • 小型軽量
  • 消費電力が少ない
  • 速度が比較的早い
  • 寿命が半永久的で故障が少ない
  • 作動音がしない
  • 発熱量が少ない
  • 動きが見た目でわからない(修理にはテスターなどが必要)
トランジスターの例

ICを使ったコントローラー

 IC(集積回路)を使ったコントローラーは、1980年代にトランジスターに置き換えが急速に進み、現在使われているマイクロコンピューターと構造的には同じものなので、現在でもICが使われているといえるが、この時代のICは、「汎用デジタルIC」と呼ばれるICを組み合わせてリレー回路のように使われていたので、機能を変えるには作り直さなければならないかわりにソフトウェア(プログラム)は不要で電子回路の知識があれば手軽に使えました。ICの特徴は次の通りです。

  • トランジスターを組み合わせて使うより値段が安い
  • トランジスターを組み合わせて使うより更に小型軽量
  • トランジスターを組み合わせて使うより動作速度が速い
  • 寿命が半永久的で故障が少ない
  • 消費電力が極めて少ない
  • 小さくなって組立しにくい
汎用(はんよう)デジタルICの例

マイクロコンピューター(マイコン)を使ったコントローラー

 1980年代後半からマイクロコンピューター(マイコン)を使ったコントローラーが一気に増えてきました。マイクロコンピューターはプログラムを変えるだけで改良や機能追加が可能になったり、大量生産が楽になったり、制御回路の共通化が可能になってコスト削減や在庫の削減に貢献しました。

 しかし、プログラムを作らないと動かないため、アセンブリ言語やC言語などのプログラム作るための知識がないと使えなくなりました。マイクロコンピューターを使ったコントローラーの特徴は次の通りです。

  • 非常に安価
  • 大量生産が楽
  • 超小型超軽量
  • 超低消費電力(のものもある)
  • 寿命が半永久的
  • 故障した際の安全性が高い
  • プログラムを作らないと動かない(ソフトウェアの知識が必要)
マイコンピューター(マイコン)の例

プログラム・ロジック・コントローラー(PLC)シーケンサーを使った例

 マイクロコンピューターを使ったコントローラーでは、ソフトウェアを作るためのアセンブリ言語やC言語などの知識が不可欠でしたが、プログラマーや電子技術者ならともかく、メカトロニクス技術者や電気技術者には簡単に使えるようなものではありませんでした。

 そこで、メーカーがマイクロコンピューターとプログラムをあらかじめ内蔵して、リレー回路のように簡単に使えるコントローラーを発売しました。

 それがプログラム・ロジック・コントローラー(PLC)、プログラム・コントローラー、シーケンサーなどと呼ばれるコントローラーです。

 このコントローラーは、電気技術者や機械技術者でも割と簡単に使えるため、メカトロニクス機器のコントローラーといえば、数値制御(NC)や人工知能(AI)などを除いて、ほとんどがこのPLCを使うようになりました。

 ただ、割と大きいのと価格が高いので、家電製品や持ち運ぶ電子機器、おもちゃなどにはマイクロコンピューターが使われます。プログラム・ロジック・コントローラーの特徴は次の通りです。

  • 割と簡単に使える
  • 割と大きくて少し重い
  • 値段が高い(数万円~数十万円)
  • 故障しにくい(リレー出力のものを除く)
  • 高価なプログラム作成用ソフトウェアが必要なものが多い
プログラム・ロジック・コントローラー(PLC)シーケンサーの例

PLCのプログラムについてはこちら

メカトロニクス機器とは?

メカトロニクス機器とは  メカトロニクス機器は、一部では電子制御機器と呼ばれることもあります。広い意味でのロボットもメカトロニクス機器に含まれます。  メカトロニクス機器では、一般的にセンサからの信号をマイコンやプログラ … “メカトロニクス機器とは?” の続きを読む

メカトロニクス機器とは

 メカトロニクス機器は、一部では電子制御機器と呼ばれることもあります。広い意味でのロボットもメカトロニクス機器に含まれます。

 メカトロニクス機器では、一般的にセンサからの信号をマイコンやプログラムコントローラで処理してモータや電磁石(ソレノイド)や空圧機器などのアクチュエータを制御して自動化または遠隔操作します。

非常に多いメカトロニクス機器

 町中に多数ある自動販売機もメカトロニクス機器の一種です。また、エレベータや生産ライン設備も基本的にはメカトロニクス機器です。

センサの種類

リミットスイッチ

リミットスイッチ

光電センサ

光電センサー

磁気センサ

磁気近接センサー

アクチュエータの種類

モータ

小型DCモータ

小型DCモーターの例(マブチモーター)

AC誘導モータ

AC誘導モーター

ステッピングモータ(パルスモータ)

ステッピング・モーター(パルスモーター)

ソレノイド(電磁石)

ソレノイド(電磁石)

コントローラの種類

リレー回路

リレー回路

マイコン

 近年ではマイコンは小型化が進み性能も格段に向上しています。

マイクロコンピューター(マイコン)

左から1980年代、1990年代、2000年代のマイコン

新しいマイコン

2010年代のArduinoMEGAマイコン基板

プログラムコントローラ(PLC)

 マイコンを利用して簡単にリレー回路の置き換えが出来るように作られた装置です。

プログラム・コントローラー(PLC)の例

一般的にラダー図と呼ばれるリレー回路を模した回路をパソコンソフトで編集してケーブル等を利用してプログラミングを書き込みます。書き込んだ後は基本的にパソコンは必要ありません。

ラダー図の例

ラダー図の例

プログラムコントローラと書き込みのための変換器

プログラム・ロジック・コントローラー(シーケンサー)の外観

5時間でシーケンサーを学ぶ

 そんなのウソだろう! と思われたアナタ。なかなか良いセンスをお持ちです。「最短」5時間でシーケンサーを学ぶとするべきでした。  でも、これはリレー回路の知識のない私の教え子に5時間教えて、実際に使えるようになってしまっ … “5時間でシーケンサーを学ぶ” の続きを読む

 そんなのウソだろう! と思われたアナタ。なかなか良いセンスをお持ちです。「最短」5時間でシーケンサーを学ぶとするべきでした。

 でも、これはリレー回路の知識のない私の教え子に5時間教えて、実際に使えるようになってしまった人も居るので事実です。

 リレー回路の知識がある人であれば、ほんの1~2時間でシーケンサーを使えるようになってしまった夜間の学生も居ました。

 専門学校の講師を20年以上させていただいている経験から、シーケンサー(プログラム・ロジック・コントローラー:PLC)を自習する方法について書いてみます。

シーケンサーを学ぶのに必要なもの

シーケンサー本体

学習に最適なシーケンサー(PLC)本体

 そんなことは誰でもわかるじゃないか! と思っておられるでしょう? ごもっともです。なんで、わざわざこんなことを書くかというと、シーケンサー選びで、あなたのこの先の人生が決まってしまうかも知れないからです。

 実はシーケンサー(プログラム・ロジック・コントローラー)は、メーカー間の互換性がなく、あとから別のメーカーに変えようと思うと、使い方が違うばかりか、10万円以上もするパソコン・ソフトウェアやケーブルなどを買い替えたり、新しいメーカーのシーケンサーになれるまで、何か月も仕事にならなかったりするからです。

 そして、意外と盲点なのは、日本の会社には財閥の系列があって、あそこと取引するならウチは取引しないなどと言われたりすることです。良く聞く話ですと、自動車メーカーに車で行くと、そのメーカーの車でないと遠くの駐車場に停めさせたりします。

 そういった意味からも、最初のシーケンサーのメーカー選びは非常に重要です。ここで紹介しているのは、「三菱電機」のFX-1Sシリーズです。現行機種だとFX-3シリーズなのですが、そのシリーズは入出力端子が上の写真のようにネジ式でなく、勉強に使うには不便で値段も高いため、あえてここでは中古で1万円程度で買えるFX-1Sシリーズを紹介しています。

 とはいえ、生産終了品ですので、これから実際に機械に組み込んで使う予定のかたは、FX-3シリーズなどの現行機種を選んでください。

 他のメーカーを選んでも良いのですが、特にメーカーにこだわりがないのであれば、一番使われている「三菱電機」をお勧めします。その理由は、人に聞くにも就職するにも一番多く使われているものが有利だからです。

パソコン・ソフトウェア

 シーケンサーのプログラムを作るためには、専用のパソコン用ソフトウェアが必要です。このソフトウェアは結構高価で、10万円程度しますが、プログラム・ロジック・コントローラーのメーカーによっては無料のものや、使用回数や作れるプログラムのサイズに制限があるものの無料で使えるメーカーもあります。

 ここでは、三菱電機のGX-Works3を紹介します。GX-Works3では、上で紹介したFX-1Sシリーズのほか、FX-0シリーズ、FX-2シリーズ、FX-3シリーズのプログラムを作ることができます。

三菱電機のシーケンサーに必要なGX-Works3ソフトウェア

接続ケーブル

 機種によっては市販のUSBケーブルが使えるものもありますが、FX-1Sシリーズの場合は専用のケーブルが必要になりますので、一緒に手配します。

三菱電機FX-1用接続ケーブル

実験回路

 シーケンサーの入出力信号はシーケンサー本体に付いているLEDでモニターできますが、プログラムの開発をするためには少なくともセンサーなどの入力が必要で、実際に何かを動かすには、アクチュエーターと呼ばれる動力装置が必要ですが、勉強段階で何万円とか何十万円とかするアクチュエーターを接続するのはお勧めしません。

 プログラムを間違えると高価なアクチュエーターを壊してしまったり、ロボットなどに殴られて大ケガしたりする可能性もありますので、勉強段階では、いくつかのスイッチとランプでプログラムを作ることをお勧めします。

 ちなみに私の教え子は最初は下の写真のような実験装置で勉強しています。

間違えても安全なシーケンサー実験装置

プログラム・ロジック・コントローラーのプログラムを作る

 ここまで準備できれば、あとはソフトウェアをパソコンにインストールして、プログラムを書いてコンパイルしてダウンロードするだけです。

プログラム・ロジック・コントローラー(PLC)のプログラム作成中の画面

プログラム・ロジック・コントローラー(PLC)にダウンロードする

PLCにプログラムをダウンロードする

 プログラム・ファイルの「チェックボックス」をチェックして、右下の「実行」ボタンをクリックすればラダー図プログラムのダウンロードを開始します。

ダウンロード中の画面

 ダウンロードが完了したら「閉じる」をクリックして、プログラム・ロジック・コントローラーをRUNすれば(FX-1Sでは遠隔実行できる)ダウンロードしたラダープログラムが実行されて動作します。

プログラム・ロジック・コントローラー(PLC)シーケンサーの動画

プログラム・ロジック・コントローラー(PLC)シーケンサーの動画

ラダー図プログラムを入力する前に知っておくべきこと

シーケンサー(PLC)をGX Worksでプログラムする手順