センサー

 センサーとは、圧力、温度、湿度、距離、光度、移動量などの物理的な量を電気信号に変換するためのもので、メカトロニクスでは自動制御のために人間の五感のように使います。

 人間との違いは、人間には感知できない赤外線や二酸化炭素や放射線などを感知できるセンサーが存在することです。

 また、物理的な量を数値化できることも大きな利点です。人間の感覚は人によって感度の違いがあったり、体調や気候で左右されることも多いのですが、センサーには寿命と精度を別にすれば、そういったことは起きません。

センサー各種の写真
センサー各種

センサーの例

センサーの種類

 センサーには、測定したい物理量や測定範囲、精度、分解能などにより種類があり、一般的に精度や分解能が良いものは値段も高価です。

リミットスイッチ(マイクロスイッチ)

 物理的な圧力を金属接点を利用して電流を流したり止めたりするスイッチで、検知する対象物により、作動力や構造が違うものが存在します。

マイクロスイッチ各種の写真
マイクロスイッチ各種
リミットスイッチの写真があります
リミットスイッチの例

光電センサー

 光電センサーとは、光を電気信号に変換する「フォトトランジスタ」などと、暗い場所で使えるように、あるいは外光による誤作動を防ぐために自分で光を当てるための発光器「LED」や「ランプ」などを組み合わせて、光を使って物体を感知するためのセンサーです。

 物体の位置検出に光の反射または透過を利用しているため、検出したい物体に傷を付けるとか変形させるとか動きを妨害するなどの影響を与えることがなく、信頼性の高い動作が可能です。

 特に発光部にLED(発光ダイオード)を使い、受光部にフォトトランジスタを使ったものでは、寿命が半永久的で、故障が少なく、現在の主流になっています。

回帰型光電センサーの写真があります
回帰型光電センサーの例

磁気センサー

 磁気センサーとは、検出したい物体の位置などを磁気を使って検出するもので、磁石を併用する簡単なものや、ループコイルなどの渦電流が金属の接近で変化する金属探知機と同じ原料を利用したものがあります。

 先ほどの光電センサーも物体に非接触で検知できるのですが、光電センサーは汚れに弱かったり、光を通すために透明なものでカバーしないとならないため防水に問題があったり、センサーの存在に気付かれたり、そもそも太陽光などの外光で誤作動しやすく、屋外に設置したり、水や油などを使う機械(食品関係など)には適していません。

 磁気センサーでは、磁力を利用するため、汚れに強く、覆ったり隠したりしても作動するため、コインパーキングなどで自動車を検出するためのセンサーや、食品機械やロボットなどで多く使われています。

磁石に反応するリードスイッチの例
リードスイッチを利用したドアの開閉を検知するドア防犯センサーの例
渦電流を利用した磁気センサー(金属探知センサー)の例

その他のセンサー

圧力センサーの写真があります
圧力センサーの例(導電性プラスチック)
湿度センサーの例
加速度センサーの例
ガイガーミュラー管の写真
放射線センサーガイガーミュラー管

メカトロニクスとは?

 メカトロニクスとは、メカニカルとエレクトロニクスをつなげた和製英語で、直訳すれば「電子機械」というか、「電子制御された機械といったところでしょうか。

メカトロニクスの基本構成

メカトロニクスの基本構成

 メカトロニクスの目的は、ほとんどの場合は自動制御です。人間のかわりに自動運転したり、無人運転したり、自己診断したりできます。

 単純に機械を電気で動かすだけの場合もありますが、基本的に人間の代わりをさせることから、その基本構成は人間にたとえられます。

メカトロニクスを人間に例えると?

 人間は、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五感センサーを備え、それを神経(電線)で頭脳(コントローラー)に伝え、脳で過去の経験や直感や条件反射で処理して行動を決定し、神経を通して筋肉を動かして出来事を自動的に処理し、場合によっては処理がうまくできたかどうかを記憶し、次回の判断に活かします。

センサー(人間の五感に相当)

コントローラー(人間の脳に相当)

アクチュエーター(人間の筋肉に相当)

電気配線

メカトロニクス機器における電気配線の方法について解説します。

 近年の機械では電気を使うのが普通で、電気配線を習得する必要があります。配線方法には、次のような方法があります。

  • はんだ付け配線
  • ねじ止め配線
  • 圧着端子配線
  • 圧接配線
  • ラッピング配線

はんだ付け配線

 はんだ付け配線は、信頼性が高く、費用が安く済みますが、高温加熱による劣化や熟練を必要とするなどの欠点もあり、修正や変更が困難なため、おもにプリント基板の配線や操作スイッチ類の配線に使われます。

はんだ付け配線の例

ねじ止め配線

 ねじ止め配線は、電線の被覆(ひふく)を剥いて(むいて)ねじ止めにより固定して配線する方法です。修正や変更が容易で、見た目も整然としていて信頼性も高いのですが、端子台や端子台付き部品などが不可欠で、費用が高く、大きくなりがちなので、おもに分電盤(ぶんでんばん)や制御盤(せいぎょばん)などに使われます。

ねじ止め配線の例

圧着端子配線

 圧着端子配線は、配線を修正したり変更したりしても電線が傷みにくいのと、電線の芯線の飛び出しなどによる隣との短絡(たんらく=ショート)や接続不良が起こりにくいため、制御盤などのメカトロニクス機器で、もっとも多く使われる配線方法です。

 しかし、工具にドライバーの他に高価な圧着工具が必要で、圧着端子もネジの直径や電線の太さなどにより様々な種類を用意しなくてはならず、電子工作程度の配線では費用も手間もかかりますが、メカトロニクスの制御盤などでは信頼性が非常に高く、修理や改造も容易なため、基本的に圧着配線をしておけば間違いありません。

各種圧着端子

圧接配線

 フラットケーブルやコネクターを使って配線する場合は、おもに圧接配線が行われます。複数ある配線をコネクターにしておけば、容易に部品やプリント基板を交換でき、現場での修理や変更が短時間でできます。

 しかし、圧着端子配線よりも更に高価な工具を必要としたり、熟練度が足りないと接触不良による動作不良を起こしたりするため、配線の本数が少ない場合は使わないほうが良いでしょう。

圧接コネクターを利用したフラットケーブルの例

ラッピング配線

 以前は電話交換機と電話ケーブルを接続する際や試作品の配線に使われていましたが、デジタル交換機の普及で配線を変更しなくても電話番号を変えられるようになり、試作の際にも部品の小型化によりラッピング配線が非常に困難になってしまい、ラッピング配線部品も次々と入手が困難になったため、近年ではほとんど使われなくなりました。

空圧機器に使われる部品

(空気圧機器) エア・シリンダー  空気圧を直線運動に変換する装置。 エア・ユニット  空気圧を調節しゴミを取り除いて給油する装置。 エア・ポート(電磁弁)  電気で圧縮空気を送ったり止めたりする弁。 スピード・コントロ … “空圧機器に使われる部品” の続きを読む

(空気圧機器)

エア・シリンダー

 空気圧を直線運動に変換する装置。

エアーシリンダーの例

エア・ユニット

 空気圧を調節しゴミを取り除いて給油する装置。

エアーユニットの例

エア・ポート(電磁弁)

 電気で圧縮空気を送ったり止めたりする弁。

電磁弁
(ソレノイドバルブ)

スピード・コントローラ

 空気の流量を調節する装置。

調整弁 (スピードコントローラー)

エア・コンプレッサ

 圧縮空気を作り出す装置。

メカトロニクスの構成

 メカトロニクスは、メカニカルとエレクトロニクスを合成した和製英語で、センサーから得た信号を、コントローラーで計算したり判断したりして、アクチュエーターでメカニズムを動かすという仕組みになっていて、基本的に電気で動きます … “メカトロニクスの構成” の続きを読む

メカニズム構成図があります
メカトロニクスの構成(センサー,コントローラー,アクチュエーター,パワー,メカニズム)

 メカトロニクスは、メカニカルとエレクトロニクスを合成した和製英語で、センサーから得た信号を、コントローラーで計算したり判断したりして、アクチュエーターでメカニズムを動かすという仕組みになっていて、基本的に電気で動きます。

プログラムロジックコントローラーの写真
PLCシーケンサー

メカトロニクスと人間を比較すると

 メカトロニクスは、直訳すれば「電子機械」ですから、その究極の目的は人間の代わり、つまり「自動化」です。人間の代わりですから、その構成は人間に例えられます。

メカトロニクスを人間に置き換えた図があります
メカトロニクスを人間にたとえると

 人間は、五感(視覚,聴覚,嗅覚,味覚,触覚)で情報を得て、その情報を脳で過去の記憶や本能で判断し、筋肉を動かして行動します。

 つまり、五感=センサー、脳=コントローラー、筋肉=アクチュエーターと、メカトロニクスの基本構成と同じになります。

 そう考えると、人間は非常に優秀で、高性能なセンサー、高性能なコントローラー、高性能なアクチュエーターを備えています。それぞれ見てみると、

メカトロニクスで使われるセンサー

  • 5億7600万画素の視覚センサー
  • 20~2万ヘルツの1000万倍の強度の音を捉える聴覚センサー
  • 他の哺乳類に劣らない嗅覚センサー(犬よりもチョコレートの匂いに敏感)
  • 他の肉食動物と比較にならない1万近くの味覚センサー(草食動物は多い)
  • 13ナノメートルの凸凹を感知できる触覚センサー(スマホの1万倍)
  • スーパーコンピューター「京」の2400倍の処理能力を持つ知能
  • 1ペタバイト(約1125兆バイト)の記憶容量を持つ脳(HD動画数十年分)
  • モーターよりずっと小型軽量でエネルギー効率の良い筋肉

メカトロニクスは極めて性能の悪い自動化方法

相撲ロボットの写真
相撲ロボット

 そう考えると、メカトロニクスで実現されるロボットは人間とは比較にならない低性能なものになりますが、人間には実現できない利点がいくつかあります。

メカトロニクスの利点

  • 人間には不可能な大きさや重量のものを扱える
  • 計算そのものは超高速で間違いもない
  • 百万分の一以下の時間で簡単な判断が可能
  • 24時間365日働ける
  • 食事が必要ない
  • トイレに行く必要がない
  • 文句を言わない
  • 生体ウイルスに感染しない(コンピューターウイルスは感染の可能性あり)
  • 仕事内容によっては人間よりお金がかからない
  • お金を出せば確実に雇える(中小企業にはココ重要!)

メカトロニクスの要素

その他のセンサー