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メカトロニクス目次

 メカトロニクスは、「メカニカル」と「エレクトロニクス」を合成した和製英語で、直訳すれば、「機械の電子化」になります。メカトロニクスは「センサ」、「コントローラー」、「アクチュエータ」の3要素で構成されます。

 近年では、コントローラーにマイクロコンピューターが使われることが多く、メカトロニクスを習得するには「電子技術」や「ソフトウェア」の知識が欠かせません。

電子技術はdenshikan.com

GX Works2によるPLCラダー・プログラミング

(シーケンサーのラダー図プログラミング)

シーケンサー(PLC)を学ぶのに必要な準備など

まず、GX Works2を起動します。

GX Works2を起動したところ

そして、「プロジェクト」から「新規プロジェクト」を選択します。

新規プロジェクトをクリックすると出る画面

必要な設定をします。

  • シリーズ(FXCPU)
  • 機種(FX1S)
  • プロジェクト種別:シンプルプロジェクト
  • プログラム言語:ラダー

すると次のような画面になります。

GX Worksの新規プロジェクト画面

画面(ウインドウ)の構成は、上から、

  • プロジェクト名
  • 基本操作アイコン
  • ラダー図アイコン
  • プロジェクトのプロパティ/ラダー編集領域

右の白い領域にラダー図を入力します。

ラダー図アイコンをクリックまたはファンクションキーを押すと、

接点番号入力ダイヤログ

左に接点の種類、右に接点番号を入力する領域が表示されます。

ここに接点番号を入力します。

 GX Worksでは、入力がXで出力がYになりますので、その1文字と番号を入力します。

接点番号の入力

接点番号を入力して「OK」をクリックまたはEnterキーを押すと、

ラダー入力中画面

ラダーが入力されて表示されます。

次々とラダーを入力すると、直列(AND)回路になります。

 並列(OR)回路を入力するには、「編集」「行挿入」の順にクリックし、出来た空白行にラダーを入力します。

F9キーを押して横線を入力する
すると、2個分の横線が入力されますので、
縦線を入力したい上の位置にポインター(青い長方形)をクリックして移動し、
Shiftキーを押しながらF9キーを押すと、
縦線を入力してOR回路を完成させたところ

そして、このラダーを出力するための「コイル」をF7キーを押して入力します。

最後に「変換コンパイル」すると、ラダー図が変換され、シーケンサーに書き込める状態になります。

「変換」アイコンをクリックするかF4キーを押して「ラダー図を変換」する。
すると変換済のラダーが白くなり、変換コンパイルが終了して書き込みの準備ができます。

プログラム・ロジック・コントローラー(PLC)を学ぶのに必要なもの

プログラム・ロジック・コントローラーを学ぶと良い理由

三菱電機|はじめてのシーケンサ入門編|PDF

制御回路実習(1)

 進級おめでとうございます。これから1年間にわたって、皆さんには制御回路実習を学んでいただきます。しばらくの間、オンライン実習になりますが、気を落とさずに頑張ってください。

制御回路実習の内容

 まず、制御回路実習の内容ですが、ロボットや自動機械を動かすために必要なメカトロニクス技術の中で、特に「制御回路」について、実習を通して学んで行きます。

制御回路って何?

 ロボットや自動機械の制御回路は、「マイクロコンピューター」や「プログラム・ロジック・コントローラー」と呼ばれる制御装置が多く使われています。

マイクロコンピューターの例
プログラム・ロジック・コントローラーの例

マイクロコンピューターを使った制御回路

 マイクロコンピューターは略して「マイコン」とも呼ばれ、安いものでは百円程度、高いものでは10万円程度します。処理が速く、小型軽量で、大量生産に向きますが、プログラムを作るのが難しく、大量生産する家電製品や、高性能な制御装置を必要とするロボットや、安く作らないといけない「おもちゃ」などに使われます。また、マイクロコンピューター単体では使えず、マイクロコンピューターを中心とした回路を組まなくてはなりません。

 マイクロコンピューターを制御装置として使えるようにする回路は、試作品などでは「ユニバーサル基板」と呼ばれる材料と電子部品を使って、自分でハンダ付けして作ります。

制御回路試作品の例

 また、量産時には、「プリント基板」と呼ばれる、銅箔であらかじめ配線された基板に「自動ハンダ付け装置」などを使って電子部品をハンダ付けして組み立てます。

低価格なマイクロコンピューター(Arduino nano互換機)
マイクロコンピューターを使った制御回路の例

マイクロコンピューターを使った制御回路の開発手順

 マイクロコンピューターを使った制御回路の開発は、一般的に次のような手順で行われます。

  • マイクロコンピューターを選ぶ
  • ユニバーサル基板を使ってはんだ付けして制御回路基板を作る
  • 制御回路基板を配線する
  • マイクロコンピューターのプログラムを作る
  • 動作試験を繰り返しながらプログラムを修正する
  • (試作した回路を元にプリント基板を設計する)
  • (プリント基板に電子部品を実装する)
  • (実装済プリント基板にプログラムを書き込む)
  • (プログラムを書き込んだ制御回路基板を検査する)
  • (制御回路基板を機械に組み込んで配線する)
  • (制御回路基板を組み込んだ機械を検査する)

 かっこ付きの手順は、「電子機器」の知識と技術が必要なため、機械技術者が直接実施することは少ないです。

プログラム・ロジック・コントローラーを使った制御回路

プログラム・ロジック・コントローラーを使った制御回路の例

 プログラム・ロジック・コントローラーを使った制御回路の開発はマイクロコンピューターよりもずっと簡単です。プログラム・ロジック・コントローラーにはマイクロコンピューターが使われているのですが、プリント基板の実装や内部の配線は既に済んでいます。

プログラム・ロジック・コントローラーの内部(中段の基板がマイクロコンピューター)

 そこで、プログラム・ロジック・コントローラーを使って機械の制御装置を作る手順は次のようになります。

  • プログラム・ロジック・コントローラーを選ぶ
  • プログラム・ロジック・コントローラーを取り付ける
  • プログラム・ロジック・コントローラーを配線する
  • プログラム・ロジック・コントローラーにプログラムを書き込む

 これで、プログラム・ロジック・コントローラーを使った制御装置は開発できてしまいます。しかも、プログラム・ロジック・コントローラーのプログラム開発はマイクロコンピューターのプログラム開発よりも、ずっと簡単に作ることができます。

マイクロコンピューターのプログラム開発の例

 マイクロコンピューターのプログラムは近年ではC言語と呼ばれるプログラムの書き方の決まりを守って作ります。そのプログラムを本格的に作れるようになるには、コンピューター専門学校などに2年ほど通って、やっとできるようになります。ただし、C言語プログラムを本格的に作れれば、パソコンやスマートフォンのアプリなども作れますし、少し勉強すればGoogleが提供しているようなサービスを自分で始めることもできます。

C言語によるプログラムの例

プログラム・ロジック・コントローラーのプログラムの例

 プログラム・ロジック・コントローラーのプログラムはマイクロコンピューターのプログラムよりもずっと簡単で、パソコンソフトで4つほどのアイコンをクリックして数字を入力し、線で結ぶだけです。

プログラム・ロジック・コントローラーのプログラムの例

 このようにプログラム・ロジック・コントローラー(PLC)は簡単に使えるため、正確に調査したわけではありませんが、ロボットや自動機械の90%以上はプログラム・ロジック・コントローラーが使われていると思います。

制御回路実習の今後の流れ

 制御回路は、このようにマイクロコンピューター(マイコン)またはPLCを使って実現できますが、実際に制御回路を作れるようになるためには、他にも知っておかないといけない知識や技術があります。

 制御回路実習では、次のような制御回路を作れるようになるために必要な知識と技術を実習(しばらくは出来ないかも知れませんが)を通して身に付けていただく予定です。

  • 電気の基本を学ぶ(電圧、電流、電力、周波数、テスターの使い方など)
  • 制御回路で動かす「アクチュエーター」を知る
  • 制御回路を自動化する「センサー」を知る
  • ハンダ付けや配線などの実技を身に付ける
  • プログラム・ロジック・コントローラー(PLC)を使ってみる
  • マイクロコンピューター(マイコン)のプログラムを作ってみる
  • 電子部品について学習する
  • 実際に機械の制御をしてみる
間違えても安全なプログラム・ロジック・コントローラー実験装置
メカトロニクス機器の例
3Dプリンターを自分で組み立てる
3軸NC加工機の製作例
掃除しない掃除ロボット
実習用ロボットアーム
プログラム・ロジック・コントローラー実習
アクチュエーター実習
アーケードゲームのようなもので実習(手振れ注意)
パチンコのようなもので実習(手振れ注意)

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コメント

空圧機器に使われる部品

(空気圧機器)

エア・シリンダー

 空気圧を直線運動に変換する装置。

エアーシリンダーの例

エア・ユニット

 空気圧を調節しゴミを取り除いて給油する装置。

エアーユニットの例

エア・ポート(電磁弁)

 電気で圧縮空気を送ったり止めたりする弁。

電磁弁
(ソレノイドバルブ)

スピード・コントローラ

 空気の流量を調節する装置。

調整弁 (スピードコントローラー)

エア・コンプレッサ

 圧縮空気を作り出す装置。

メカトロニクスの構成

 メカトロニクスは、メカニカルとエレクトロニクスを合成した和製英語で、センサーから得た信号を、コントローラーで計算したり判断したりして、アクチュエーターでメカニズムを動かすという仕組みになっていて、基本的に電気で動きます。

メカトロニクス機器の例

メカトロニクスと人間を比較すると

 メカトロニクスは、直訳すれば「電子機械」ですから、その究極の目的は人間の代わり、つまり「自動化」です。人間の代わりですから、その構成は人間に例えられます。

メカトロニクスを人間に例えると

 人間は、五感(視覚,聴覚,嗅覚,味覚,触覚)で情報を得て、その情報を脳で過去の記憶や本能で判断し、筋肉を動かして行動します。

 つまり、五感=センサー、脳=コントローラー、筋肉=アクチュエーターと、メカトロニクスの基本構成と同じになります。

 そう考えると、人間は非常に優秀で、高性能なセンサー、高性能なコントローラー、高性能なアクチュエーターを備えています。それぞれ見てみると、

  • 5億7600万画素の視覚センサー
  • 20~2万ヘルツの1000万倍の強度の音を捉える聴覚センサー
  • 他の哺乳類に劣らない嗅覚センサー(犬よりもチョコレートの匂いに敏感)
  • 他の肉食動物と比較にならない1万近くの味覚センサー(草食動物は多い)
  • 13ナノメートルの凸凹を感知できる触覚センサー(スマホの1万倍)
  • スーパーコンピューター「京」の2400倍の処理能力を持つ知能
  • 1ペタバイト(約1125兆バイト)の記憶容量を持つ脳(HD動画数十年分)
  • モーターよりずっと小型軽量でエネルギー効率の良い筋肉

メカトロニクスは極めて性能の悪い自動化方法

 そう考えると、メカトロニクスで実現されるロボットは人間とは比較にならない低性能なものになりますが、人間には実現できない利点がいくつかあります。

  • 人間には不可能な大きさや重量のものを扱える
  • 計算そのものは超高速で間違いもない
  • 百万分の一以下の時間で簡単な判断が可能
  • 24時間365日働ける
  • 食事が必要ない
  • トイレに行く必要がない
  • 文句を言わない
  • 生体ウイルスに感染しない(コンピューターウイルスは感染の可能性あり)
  • 仕事内容によっては人間よりお金がかからない
  • お金を出せば確実に雇える(中小企業にはココ重要!)

メカトロニクスの要素