メカトロニクスを学ぶ意味

 メカトロニクスとは、機械の電子制御のことで、ロボットや数値制御の自動加工機や全自動洗濯機、エレベーター、自動運転の列車など、さまざまな機械を自動化して無人運転したり、有人運転でも安全性や効率を高めたり、費用を安くしたりするための技術です。

 今では、機械のほとんどは電気で動きます。電気を使わないのは手動の工具や、人力で動く自転車とか、と言いたいところですが、今では自転車も電気で動く電動アシスト自転車が増えています。

 このブログを書いている東京山の手では、坂道が多いため、電動アシスト付き自転車の普及台数は年々増えて、今では電動アシスト付きでない自転車を見かけることが少なくなりました。

 さて、話を戻すと、メカトロニクスは現在では日常生活に不可欠な技術になっています。あなたが毎日食べている加工食品や生鮮品なども自動機械で作られたり、栽培されたり、収穫したりされたもので、それを運ぶトラックなどもマイクロコンピューターを搭載してエンジンを制御し、ギアチェンジして運ばれ、自動仕分けする物流基地で目的地ごとに仕分けされて売られているものです。

 電車に乗れば、メカトロニクス技術の塊りの自動改札機を通り、コンピューターによって運行管理され、コンピューターによって走行速度や停止位置を管理され、コンピューターによって開閉するホームドアを通って乗っています。列車によっては新交通システムのように無人で自動運転されているものもあります。

 シャワーやお風呂で使われる給湯器もマイクロコンピューターで制御され、お湯の温度を一定に保ったり、一定量で自動的にお湯が止まる「自動お湯はり」や浴槽の湯音が下がると自動的に追い炊きするようなものもあります。

 また、百円均一ショップで売られているほとんどの商品は自動機械で作られたものです。

 トイレに行っても、自動的にトイレの蓋が開いたり、洗浄して自分自身を洗浄したり、便座の温度を一定に保ったりしています。

 あなたが着ているものも全自動洗濯機で洗ったものではありませんか?

 このようにマイクロコンピューターあるいはメカトロニクスは、人間の生活とは切っても切り離せないものです。

 人間が物を食べ、服を着て、エアコンで心地よく眠り、電車や飛行機や船で移動できるのもメカトロニクスがあるからです。

 つまり、人間がものを食べ、服を着て、移動したり水道を使ったり、下水道を使ったりする以上、メカトロニクス技術は不可欠なのです。

 今のところロボットが自発的にロボットを作ったり、故障したロボットを修理したり点検したりすることはありませんので、ロボットは人間が設計し、人間が機械の助けを借りて作り、人間がプログラムを作って動かし、人間が最終的に管理し、故障したら人間が修理します。

 つまりメカトロニクス技術を学べば、当面の間、失業とは無縁ということになります。

 近年、人工知能の普及には目覚ましいものがあります。すでにチェスや将棋や囲碁などでは人間は人工知能に勝てなくなっています。

 しかし、ロボットが世界を制覇してしまうSF映画のようにならないようにするためには、最終的にはロボットは人間が管理しなくてはいけない時代がずっと続きます。

 人間の数が極端に少なくなれば別ですが、「当面の間」メカトロニクス技術者は失業とは無縁ということになります。

 では、メカトロニクス技術を学ぶと、どのような仕事があるのでしょうか?

  • ロボットや自動機械を設計開発する
  • ロボットや自動機械を管理する
  • ロボットや自動機械を点検したり修理したりする

 たとえば電車やエレベーターや自動車などの乗り物は法律により定期点検が義務付けられています。つまり、これらの自動機械の点検は定期収入が得られるということです。

 また、こういった命にかかわる機械は、一定の技術や知識を持った有資格者が修理点検することがむ義務付けられています。

 義務付けられていないにしても、たとえば冷蔵庫などの機械では、早く修理しないと中のものが傷んでしまいます。

 エアコンや空調機などは早く修理しないと命にかかわります。そういった意味では「設計開発」を頂点として、次に「製造組立検査」、最後に「据付点検修理」で構成されるメカトロニクスピラミッドは、そう簡単に崩れるものではありません。

 修理が年中無休24時間営業だとすると、製造組立検査は交代制、設計開発は残業はあるかも知れませんが、よほどの設計上の欠陥がない限り、休日出勤や深夜勤務などはありません。

 そうした意味で、メカトロニクスのピラミッドのすそ野は広いのですが、できるだけピラミッドの上層で働いた方が給料も高いですし、力仕事でもない可能性が高くなります。

 もちろん現場で一生懸命作業してくれる大勢の人の努力があってこそ、設計開発したメカトロニクス機器が売れるのですから、設計者は現場の技術者や営業の人に感謝しなければなりませんし、現場の人が安全に快適に短時間で作業できるような価格的や納期的や信頼性の高いメカトロニクス機械を設計開発する必要があります。

 ここに書いてあることが嘘でない証拠に、政府が公開している職種別賃金を一度ご覧になってみてください。

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10701000-Daijinkanboutoukeijouhoubu-Kikakuka/shiryo2-9.pdf


賃金構造基本統計調査の職種別賃金

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