リニアアクチュエータの使い方

リニアアクチュエーターの例 アクチュエーター
リニアアクチュエータの例

 リニアアクチュエータは、直線往復運動をするメカニズムです。意味は違いますがリニアモーターとも呼ばれています。

 ここで紹介するリニアアクチュエータはオリエンタルモーター製のストローク850mmで40kgまでの物を最高400mm/secで移動できる装置です。

 しかし、このリニアアクチュエータを使ってみて、問題が発生しました。パソコンとケーブルでつないで専用ソフトで操作すると動くのですが、シーケンサーとつないで制御するとまったく動きません。

 専用ソフトで入力信号を見てみると、入力信号を認識していません。テスターを使って入力端子を調べてみると、そこには電圧がありません。

 結果から先に言いますと、この装置は「有電圧入力」でした。つまり外部から電圧を加えないと動作しないのです。

 これは、テスターの抵抗レンジで測ってみてわかりました。電圧が0Vなので、抵抗を測ってみると、一方は無限大で、逆方向は真ん中程度の値を示します。

テスターの使い方

 つまり、中にダイオードが入っていることになります。ダイオードの正体は発光ダイオードつまりLEDです。普通のダイオードも直列に入っている可能性があります。

 このダイオードの正体は、入力信号を電気的に絶縁して回路を保護するフォトカプラです。ふつうは内部から電源が供給されていて、入力端子とアース(GND)の間を接続すると作動するのですが、この装置では外部に電源を用意して、入力端子に電圧を供給しなくてはなりません。

 ここでひとつ問題が発生しました。使おうとしていたシーケンサーはトランジスタ出力のため、電流をアースに引き込むこと(シンク)は可能でも、電流を外部に供給すること(ソース)は不可能です。

 そこでとりあえずリレー出力のシーケンサーがあったので、それを使うことで無事に動作しましたが、トランジスタ出力のシーケンサーしかない場合は、そのままでは使えません。

リニアアクチュエーターの写真があります
リニアアクチュエーターをパソコンを使って手動で制御している例

 そんなときは、リニアアクチュエータやシーケンサーの中にも使われているLEDとフォトトランジスタで電気的に絶縁する電子部品「フォトカプラ」を使えば、トランジスタ出力のシーケンサーでも動かすことができるはずです。

フォトカプラを使った電圧変換モジュールの例

シーケンサーの選び方と使い方

 このようにメカトロニクスでは、制御回路や電気回路の知識の他に電子回路の知識が必要なことが多く発生します。

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