メカトロニクス機器の調整や修理に欠かせない測定器の「テスター」の使い方について説明します。
テスターは、大きく分けて「アナログ式」と「デジタル式」があります。それぞれ利点と欠点があります。
アナログ式テスター
アナログ式テスターにはメーターが付いていて、メーターには複数の目盛りがあり、目盛りを間違えると正しい測定ができません。一番困るのはケタを間違えやすいことです。
- 電圧や電流の変化がわかりやすい
- 値を読み間違えがち
- レンジ(ダイヤル)の切り替えが面倒
- レンジを間違えると壊れたりヒューズが切れることが多い
- プラスとマイナスを間違えると壊れることがある
デジタル式テスター
デジタル式テスターは電圧や抵抗などが数値で表示されるので読み間違いが少なく、機種によってはダイヤルの切り替えが、「電圧」「電流」「抵抗」しかないものもあり、操作が簡単で、レンジの間違えで壊れにくい。
- レンジを間違えても壊れにくい
- 測定値を読み間違えにくい
- プラスとマイナスを間違えても「マイナス」と表示される
- 電圧や電流が変化する測定は難しい(数値が安定しない)
- 高級品では「波形」も見られるものがある
テスターで実際に測定する
- デジタル式テスターでは電源をオンにする
- レンジ(ダイヤル)を回して測定する範囲を切り替える
- 測定する電圧や電流の大きさが不明の場合は一番大きいレンジにする
- テスト棒(リード)の金属部分に触れないように両手で1本ずつ持つ
- 赤(プラス)と黒(マイナス)の先端を正しく回路に押し当てる
- 交流電圧を測定する場合は赤黒は気にしなくて良い
- 切り替えたレンジの目盛りを読む(アナログ式テスターの場合)
- 表示された数値を読む(デジタル式テスターの場合)
- テスト棒を回路から必ず毎回離す
- 値がより低いレンジ以下であれば、レンジを1つずつ下げる
- より正確な値を読む
テスターの抵抗測定はテスター内部の電池から電流を流しいている!
なので、電流レンジで電圧を測定したり、抵抗レンジで電流を測定したりするとテスターが壊れるか内部のヒューズが切れます。
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